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★子犬探しの前に読んでいただきたい冊子があります。漫画なのでお子さんにも読んでいただけます★
      
「犬を飼うってステキ・・・ですか?」

 今までお母さん犬や兄弟犬とにぎやかに暮らしていた子犬。

 お引渡しの日には、訳もわからないまま車や飛行機に乗せられて新しい家族のもとに行きます。

 それは、ひとりになった子犬にとってとても不安なことであり、とても楽しみなことでもあるのです。

 ブリーダーさんによっては3〜4日前から親犬から離したり、夜は一人で眠る練習をしたりしてくれる
 ブリーダーさんもいます。そういった子犬は夜鳴きをしない場合もあります。

 すべての子犬が寂しい思いに耐えています。

 子犬の気持ちを理解して、早く新しい家族の一員として楽しい生活をスタートさせてあげて下さい。

   
   ■子犬の気持ちと生活■

   
   子犬が家に到着したら、まずはゆっくりと休ませてあげてください。

  待ちに待った子犬が来たわけですから、家族の皆さんはうれしくって、たのしくって
  遊びまくりたい!!という気持ちがいっぱいでしょうが、子犬は自分の置かれている立場が
  まったく理解できていません。

 知らないお家に、知らない人々、それにまったく落ち着くことができない環境・・・。
 そんな状況のなかでは、子犬はお昼寝をすることすらできません。
 子犬はあっという間に体調をくずします。
 可愛い子犬に辛い思いをさせないために、約束をしてください。

 
●到着してから2〜3日は用意したサークルの中に入れて、ゆっくり休ませる
 ●サークルから出して遊ぶときには、時間を決めて(10〜20分)遊ぶ
  サークルにいれるた時、子犬が「出して〜」と騒いでも、無視してください。
  子犬は「騒げば出してもらえる」とすぐに悪いことを学習してしまいますし、子犬も興奮していますから
  要求に応じて好きなだけ遊んでしまうと、子犬は自分がどれだけ体力を消耗しているかもわからずに
  遊び続けます。気がついたときには体調を崩しているということもあります。
 ●様子に異変を感じたらすぐに病院へ。
  遊びつかれて、体力を消耗した子犬は「ゲリ・嘔吐・グッタリする」などの症状をおこします。
  ひどい子では、血の混じったゲリをする子もいます。
  異変に気づいたら、少し様子をみようと思わずにすぐに病院にいきましょう。
 ●子犬がきたばかりの時は、おうちに友人を招待しない!
  「子犬が来たから見に来て〜!」と連絡したくなる気持ちもわかりますが、家族と遊ぶだけでも
  疲れてしまうのに、友人まで訪ねてきたら、よけいにお昼寝の時間がなくなってしまいます。
  ご友人に紹介するのは、子犬がおうちに慣れてからにしてあげましょう。


   
すぐにしつけの練習を始める必要はありません。

  まずは、「ここがお家、これが新しい家族」ということを子犬に伝えることが先決です。

 子犬が「ここは自分が安心して暮らせる家だ!」と感じ、家族の皆さんとの信頼関係ができていなくては、
 しつけはうまくいきません。
   
   まずは
強い絆信頼関係を作ることが重要です。
  
 
  ■子犬と病気とワクチン■ 
信頼のおける主治医を探そう!
  
  子犬の健康管理も飼い主さんの大切な役目です。
  過保護になる必要はありませんが、具合が悪くなったときにすぐに状況が判断できるよう、
  普段から「元気なときの状態」をよく観察しておく必要があります。

  子犬がきたら、早めに健康診断をしてもらうことをお薦めします。

  子犬の具合が悪くなってからお医者さんを探すのでは処置も遅れますし、お医者さんも健康な時の子犬と症状と
  比べようがない場合も出てきます。
  子犬が来る前に、ご近所に住む愛犬家の方から、どの病院がお薦めか情報を収集しておきましょう。
  
  病院によって初診料や治療費が違うケースもありますし、獣医師によっては得意分野がある場合もあります。
  (股関節形成不全に詳しい、遺伝性疾患に詳しい、大型犬が得意など)
  子犬が通院する理由もケースバイケース。
  状況に応じて対処できるように、情報は多いに越したことはありません。
  
  ただし、ワクチンや健康診断といった定期診断は子犬の事をよく知っていて、長いお付き合いのできる、
  決まったお医者様にしましょう。
  
信頼のおける 主治医」をもちましょう。

  病院を選ぶ目安としては、待合室や診察室が清潔かどうか、診察台を診察が終わるたびに
  消毒液で消毒しているかなども判断の基準になります。
  そして、なによりも大切なのは犬を飼っている人の
口コミです。
  おそらく家の周りには数件の動物病院があると思いますので、病院に通っている方などに話を聞いて、
  信頼のおける病院を選ぶことが必要です。
  
  診察料金も病院によって異なりますし、処置後の経過や評判など、実際に診察を受けていないとわからないことも
  多くあります。
  実際に診察を受けたときには、病状や治療の方法、経過について飼い主さんが理解しやすいように丁寧な説明があるか、 
  特別な処置が必要なときの診察に際して、どのくらいの費用がかかるかという事前説明があるかということも
  飼い主さんの不安を取り除いてくれるプラス要因だと思います。

  動物の治療費は保険がきかないので時に大きな金額になる場合もありますから。
  まずは、評判を聞き、病院を決めたら一度
元気なときに子犬を健康診断に連れて行き、カルテをつくっておいてもらうと
  良いと思います。
  
  子犬はお届け前に1回目のワクチンをすませていると思います。
  まだ、外に出ない子犬への1回目のワクチンは3種〜8種(9種)とブリーダーさんや
  獣医さんでも接種するワクチンの種類がちがいます。
  これは「子犬に必要なワクチン」だけを選んでいるわけです。
  健康診断の時に2度目のワクチンのタイミングなども相談してみると良いと思いますが、
  最近は散歩デビューまでに3回のワクチン接種が一般的です。
  ですから、子犬が家にきてから散歩デビューをするまでには最低2ヶ月がかかると考えてください。

  <ワクチンの効果>
  ここで、どうしてワクチン接種が必要なのかを考えてみましょう。
  3回目のワクチンを接種してからは、そのあと毎年1年に1回、ワクチンを接種します。

  なぜ接種が必要かというと、ワクチンで得た抗体は1年でなくなってしまうといわれています。
  外にでるようになったワンちゃんはいろいろな臭いを嗅ぎ、いろいろな物を接触します。
  犬は鼻から情報をもらいますので、どうしても地面や汚物などに鼻と口を近づけるようになってしまいます。
  いろいろなわんちゃんが散歩をする「地面=土」には他のワンちゃんがつけたおしっこの臭いや
  他のワンちゃん情報がたくさん含まれています。中には、他のワンちゃんが持っていた病源菌も
  含まれている場合もあって、その菌からワンちゃんを守るのがワクチンです。

  守られるのはワンちゃんだけではなく、ワンちゃんを介して飼い主さんにも感染する
  「人畜共通感染症」
という恐ろしいものもあります。

  
ワクチンの特長と防いでいる病気を知っておきましょう!

病気の種類  病原体 人への影響 嘔吐 備考
パルボウイルス感染症 ウイルス  ◎   死に至る場合も場合も
ジステンパーウイルス感染症 ウイルス  ◎  ○ 神経症状
アデノ1型ウイルス感染症
(犬伝染性肝炎)
ウイルス       肝障害
アデノウイルス2型感染症 ウイルス      ◎  
コロナウイルス感染症 ウイルス  ◎   白血球減少
パラインフルエンザウイルス感染症 ウイルス      ◎  
レプトスピラ感染症:
イクテロメモラジー型
細菌  ○  ○   急性の腎炎、肝炎・黄疸
レプトスピラ感染症:
カニコーラ型
細菌  ○  ○   腎炎・肝炎・嘔吐・血便 
レプトスピラ感染症:ヘブドマディス型 細菌  ○   ○   肝炎・腎炎 
狂犬病
(狂犬病予防接種は法律で義務付け
ウイルス
 

咬まれることで人にも発症し死亡率は非常に高い
 他に発熱や、元気がなくなるといった症状も発症します


 ■■犬ジステンバー■■

ウィルス感染によって起こる、死亡率の高い恐ろしい病気です。ワクチンが一般に浸透している現在では数も少なくなってきてはいますが、まだまだ周期的に発生しています。
元気がなくなり、脳へ影響から運動障害が出たり、命に関わることもあります。
熱が出たり、目やに、鼻水やくしゃみ、下痢など人間の風邪に似た症状が出ます。

 ■■犬伝染性肝炎/犬アデノウイルス2型■■

アデノウイルス1型によっておこる肝臓が冒される病気です。
お腹を痛がり下痢をして熱が出ます。扁桃腺の腫れも見られ、眼球が白く濁ったりします。
肝炎を起こして肝臓機能不全で出血症状を起こし、子犬の頃に症状が出てあっと言う間に命を落とすことの多いものです。

 (補足)■犬アデノウィルス1型■
肝障害をおこすウィルスです。昔のワクチンには1型を予防するワクチンを接種していましたが、副作用も多く報告されたため、現在のアデノウィルス予防には2型のワクチンを接種するようになっています。

     ■犬アデノウィルス2型■
最近のワクチンでは副作用の少ない2型ワクチンを使うことが多くなってきました。
アデノウィルス2型は咳などの呼吸器症状を起こすウィルスです。

 ■■パルボウィルス感染症■■

犬を飼っている人なら知っておいてほしい病原菌です。抵抗力の弱い子犬なら急性経過をたどり、あっという間に死にいたります。
非常に恐ろしい感染症でお腹を下したり嘔吐があったり、熱を出して脱水症状に陥る腸炎タイプと、いきなり呼吸困難を起こして命を落とす心筋炎タイプがあります。

菌の生命力は非常に強く、消毒液や乾燥にも強い抵抗力をもっていて滅菌には時間がかかります。
さらに菌の感染力は半年〜1年ともいわれています。
公園内などで「感染症を起こした犬がいる」といううわさを聞いたら、しばらくはそのエリアのお散歩は避けたほうがよいでしょう。

 ■■犬パラインフルエンザ■■

咳や鼻水などの症状が出ますが、インフルエンザといっても人間のそれとは違い、自然治癒してしまうことがほとんどです。
犬のインフルエンザは人にはうつりませんし、人のインフルエンザも犬にはうつりません。

 ■■犬レプトスピラ■■(人畜共通感染症)

レストスピラには「イクテロヘモラジー型」と「カニコーラ型」があります。
5種以上のワクチンには両方入っていることが多いです。

これは犬から人間にうつる感染症なので注意が必要です。レプトスピラと診断されたら犬が使用していた食器の消毒や、トイレ周りの処理に注意をはらわなければいけません。症状としては嘔吐、下痢、肝炎や黄疸、発熱(高熱)、痙攣、昏睡、血便など様々なものがあらわれますが、早期であれば抗生物質で治療できるものです。
最近感染によって起こる病気です。野生動物(ネズミなど)からうつることが多いので、屋外にいる犬や、山・河などアウトドアで活動することが多い犬には必ず接種しておきましょう。
日常の予防としては池や汚れた河川に犬を入れないようにすることです。

犬の糞尿から人に感染しますから、室内での犬のトイレには充分注意し、手洗い・消毒をかかさないようにします。犬と一緒に寝ないことも大切です。

  
■■コロナウイルス■■

下痢を起こす症状がでますが、割合に軽度で済むことがあります。
ただ、パルボウィルスと同時感染をおこすことがあり、その場合は重篤になる事が知られています。
人にはうつりません。
  
  
 ■■狂犬病■■(人畜共通感染症)
法律で義務付けられているワクチンです。接種を怠り、飼い犬が咬傷事故などを起した場合には
飼い主は法的に処罰されます。
日本ではほぼ撲滅されたと言われている狂犬病ですが、アジアや海外での発症例はまだまだ多く、
最近は海外から犬を個人輸入する方も増えているので、充分に注意が必要です。

狂犬病にかかった犬の治療法はなく、ほとんどが死に至ります。
発症した犬はよだれを垂らし、脳障害からくる発作を起こして苦しみます。興奮状態から人に噛み付くことがあり、噛みつかれた人も狂犬病を発症します。
狂犬病の犬に咬まれた時の対応としては、すぐに病院にいって抗体を注射することで発症を防ぐことができますが、処置が遅れると人も死に至るという恐ろしい病気です。致死率は100%という、とても怖い菌です。

昨年は、海外で犬に咬まれた方が帰国後に発症し、2名の方が狂犬病で亡くなっています。
国内で狂犬病感染犬に噛まれるということはまず考えにくいですが、海外にいったときには要注意です。
海外では犬が放し飼いになっていることもよくありますから、犬好きだからといってむやみに犬に近づかず、接触しないことが
一番の狂犬病対策だと思います。

万が一、犬に咬まれた場合は、飼い主さんに狂犬病予防接種をしているかどうかを必ず確認し、
軽度の咬み傷でも病院にいったほうがいいでしょう。狂犬病の心配がなくても、犬の体内には人が持たない雑菌がたくさんありますから、そういったことから傷が膿んだり、腫れたりすることもあるので早期の処置が必要です。

春の集団接種で予防接種できなかった場合は、動物病院でも接種ができます。
遅れてしまっても必ず接種しましょう。


<他に知っておきたい病気>

 ■犬伝せん性咽頭気管炎■

単独ではあまり怖いものではありません。合併症により命に関わるものになります。

 
■ケンネルコフ■
これはいわゆる犬の風邪で、気管支炎をおこし、発熱、咳、痰などの症状がでます。


  
 
■子犬にしてはいけないこと■
 
 家にきたばかりの子犬に絶対にしてはいけないことがあります。
 これは、これから躾をしていく上でもとても重要です。
 これらの約束も守ってください。

 ●トイレを失敗したときに怒らない
  ・きたばかりではトイレも必ず失敗します。決して怒らずに黙って片付けてください
  ここできびしく叱ってしまうと、トイレのしつけが難しくなります。
 
●絶対に子犬を叩かない
  ・当たり前のことですが、きたばかりの子犬は家のルールがわかりません。イタズラをして
  カーテンをかじったり、家具を傷つけたりすることもあります。
  「してはいけないルール」を教えるのはこれからですから、子犬がしてはいけないことをした時
  「いけない!」とできるだけ低い声で怖い顔でにらみつけて、やめさせましょう
  このときに決して手で叩いたり、大きな音を立てたり、
  足で蹴ってはいけません
。子犬は不信感と恐怖をもってしまいます。
  人に不信感をもった犬は自分を危険から守るために噛み付く犬になってしまうこともあります。
  飼い主さんが不愉快に思っているという感情だけを伝えましょう
 
●大きな音でおどかさない
  ときどき、しつけの本に「悪いことをしそうになったら大きな音を立ててビックリさせてやめさせましょう」
  と書いてあります。子犬のイタズラをやめさせようと大きな音を立てる飼い主さんが時々います。
  子犬の性格によっては逆効果になるケースもあるので、性格をよく見極めてから、この方法を試すといいかと思います。
  
  我が家のナッツに試した時も、逆効果でした。犬はビックリするだけで、何が起こったかわからず、
  「自分が悪いことをしたための天罰だ」と理解する子は少ないようです。
  イタズラ=大きい音がする=嫌だ  と理解できる子なら良いのですが、性格がナーバスな子に
  これをやってしまうと、異常に音を怖がり、敏感になって、小さな物音でも過敏になります。
  
  ナッツの場合は散歩中に花火の音など大きな音に遭遇したときには、恐怖心からパニックになって、
  私を引きずってもかまわずに家に逃げ帰ろうとしました。
  パニックに陥った犬は、声をかけても制御がききませんので、大型犬などでは大変危険です。
  治すこともできますが、大変な時間がかかります。
  ナッツは30キロの大型犬だったので、大変な思いをしました。


  


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